日別アーカイブ: 2018年5月24日

ファンクショナルトレーニングとは?PART2

 

前回の続きでファンクショナルトレーニングについて説明させていただきます。

 

ファンクショナルトレーニングの5つの原則

 

③キネティックチェーン

キネティックチェーンは運動連鎖という言い方ではなじみがあると思います。

動作は1つの筋だけでなく、多くの筋が連動して起きており力は地面から下肢→臀部→体幹→上肢へと伝わっていきます。

そのため、そのつながりが途中で途切れてしまうとエネルギーが止まり順に連動しても力が弱い部分があると力が上手に伝わらないということです。

 

キネティックチェーンは

・軟部組織(筋・腱・筋膜・靭帯)の正常な動き

・関節運動を含めた正常なバイオメカニクス

・神経系の正常な動き

・心肺機能や代謝の正常な動き

の要素により構成され、協調して動くことでファンクショナルな動作になると言われています。

 

④3面の運動

スポーツにおける動作は基本的に3面(矢状面・前額面・水平面)で成立しているためファンクショナルトレーニングも3面で行いましょう。

例)歩行

矢状面で手足が動き、水平面で骨盤・脊椎が回旋、踵をつく時に股関節内転が前額面で起こります。

 

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⑤力の吸収と力の発揮

私達は無意識のうちに実施する動作の前に反対方向への動作を行います。

例)ジャンプ動作

高くジャンプしようとすると一度しゃがみこむ動作をするとおもいます。

※これは力の発揮(ジャンプ)の前に力の吸収(しゃがみこむ)を行っています。

 

また、この5つの原則は独立することなく相互に関わり合いながら作用しています。

 

そのためファンクショナルトレーニングは

『スタビリティ関節とモビリティ関節が関節ごとに分離して機能し、キネティックチェーンにて協同して機能する(動作が生じる)、その動作は3面運動であり、力の発揮の前に必ず力の吸収が行われる。』

と定義されます!

 

以上のことを踏まえてプログラミングを組んでいきましょう!

 

前回と合わせて長々となってしまったのですが、ファンクショナルトレーニングの定義について説明させていただきました。

 

ファンクショナルトレーニングとは?PART1

 

スポーツには競技種目によって特徴的な動作がありそれを踏まえてトレーニングを行っていきます。

競技に特化しすぎて他の競技では使われないものもありますが、「身体の機能」という点から考えると共通しているものがあります。

共通して良いとされるトレーニングは、効率的な動作・パフォーマンスの高い動作・怪我の危険性が少ない動作です。

つまり、ファンクショナル(機能的)な動作です!

 

競技に関わらず、ファンクショナルな動作が競技力を向上させています。

そのため、機能とパフォーマンスの向上のためにファンクショナルな動作の習得、それを用いたトレーニングの実施が必要となります。

 

ファンクショナルトレーニングの定義について説明します!

まず、ファンクショナルトレーニングには5つの原則があります。

①重力を利用する

②分離と協同

③キネティックチェーン

④3面運動

⑤力の吸収と力の発揮

 

それぞれの原則について説明していきます。

 

①重力を利用する

ほとんどのスポーツ動作における基本姿勢は立位です。

立位から歩行動作→走動作→ジャンプ動作へと発展していきます。

そのため立位動作にて加わる外力に耐えるためのトレーニングがファンクショナルトレーニングとなります。

また、立位動作で常に人間の身体に加わる外力は「重力」です。

人間は無意識に重力に耐えるため筋活動を行っているので「重力」を考慮した動作に着目するのが大切です!

 

②分離と協同

各関節によって可動域は異なるため、役割も異なります。

大きな動きに適している関節=モビリティ関節

適しいていない関節=スタビリティ関節といわれます。

ファンクショナルな動作を行うにはモビリティ関節には「動き」、スタビリティ関節には「固定」の機能を役割分担して分離させる必要があります。

また、機能を分離させ動かした関節はファンクショナルな動作の中では同時に活動し協同させていきます。

※どちらかの関節の機能低下や協同動作の不全がファンクショナルな動作の欠如を生じさせます!

 

長々と文が続いてしまうので、一度ココで終わらせていただきます。

③の原則の説明から次回させていただきます。

 

~家でもできるストレッチ~

 

本日は家でも出来る下半身のストレッチをご紹介します。

 

○大腿四頭筋(太もも前)

1、ストレッチしたい側の脚が上に来るように横になります。

2、上に来ている脚の膝を曲げ、手で足の甲を持ちます。

3、そのままお尻のほうに引き寄せていきます。

4、ストレッチ感を感じたところを維持します。

 

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○ハムストリング(太もも裏)

1、片方の脚を伸ばし、もう一方は膝を曲げて座ります。

※へそを伸ばしている足先にむけます。

2、そのまま足先のほうに骨盤を倒していきます。

※背中から曲がったり、腰が曲がらないようにしましょう。

 

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○腸腰筋(腰の前)

1、片膝立ちになり、前方に体重をかけていきます。

※床についてる膝に痛みなどあるときはクッションなどをひきましょう。

2、背中を丸めたりせずに、へそを突き出すように行いましょう。

 

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ストレッチは痛みでなく気持ちのいい所でとめて行いましょう!