交通事故は誰にでも起こり得るリスクであり、事故によって受ける怪我やその後の生活への影響は計り知れません。特に後遺障害の認定を受けるかどうかは、被害者の生活や経済面に大きな影響を与えます。今回は「後遺障害12級」で認定された実際のケースを紹介し、その背景やポイントを解説します。
後遺障害とは
後遺障害とは、交通事故などで受けた怪我が一定期間経過しても完治せず、身体や精神に恒久的な障害が残る状態を指します。交通事故の被害者は、治療が終わった後に症状固定と呼ばれる状態になった際に、後遺障害等級の認定申請を行います。
後遺障害等級は1級から14級まであり、数字が小さいほど重度の障害を意味します。12級は「比較的軽度ではあるが、日常生活や仕事に一定の支障が出るレベル」の障害に認定される等級です。例えば、神経損傷によるしびれや可動域制限、外貌の変形などが該当します。
ケース紹介:手首の骨折による後遺障害12級
今回紹介するケースは、30代男性が自動車事故で手首を骨折した事例です。事故は交差点での追突事故で、相手車両の不注意により被害者は転倒し、手首を骨折しました。手術とリハビリを経ても、完全な可動域は回復せず、わずかな握力低下と手首の痛みが残りました。
医師は「今後も痛みが完全に取れる可能性は低く、日常生活や仕事に支障が出る」と判断。被害者は後遺障害の認定申請を行い、結果として「神経症状を伴う12級13号」と認定されました。
12級認定のポイント
このケースで12級が認定されたポイントは以下の通りです。
- 医学的証拠の提出
- 骨折部位のレントゲンやMRI画像
- 手首可動域や握力の測定結果
- 医師の診断書・後遺障害診断書
- 症状固定の適切な判断
- リハビリ期間後、症状が改善しない時点で症状固定を判断
- 後遺障害申請書類の充実
- 日常生活での不便さ、仕事への影響を具体的に記載
- 画像や診断書を添付することで症状の客観性を示す
これらの準備が認定の決め手となりました。特に12級は軽度であるため、証拠が不十分だと認定されないケースもあります。日常生活での制限や痛みを具体的に示すことが重要です。
後遺障害12級の慰謝料と補償
12級に認定されると、損害賠償請求で一定の慰謝料や補償を受けることができます。具体的には以下の項目が考えられます。
- 慰謝料:精神的苦痛に対する賠償
- 逸失利益:将来の収入減少に対する補償
- 治療費・通院交通費:事故による医療費
- 後遺障害による生活費補償:日常生活での不便さや支援費用
実際に今回のケースでは、手首の可動域制限により軽作業が困難になったため、逸失利益も含めて相手方保険会社と交渉し、適正な補償を受けることができました。
認定を受けるためのアドバイス
後遺障害12級で認定されるかどうかは、証拠の積み重ねが非常に重要です。以下の点を意識しましょう。
- 早期の医療機関受診
- 事故直後の診察記録が重要
- 治療経過の記録
- 診療明細書やリハビリ記録、医師の所見を整理
- 症状の具体的な記録
- 日常生活の困難や痛みを日記に残す
- 専門家への相談
- 弁護士や交通事故専門の行政書士に相談するとスムーズに申請可能
これらの準備が不十分だと、軽度の症状では認定が下りない場合があります。
まとめ
後遺障害12級は比較的軽度ではあるものの、日常生活や仕事に支障を及ぼす可能性があります。今回紹介した手首骨折のケースでは、医師の診断書、画像資料、症状の記録などを揃えることで認定に至りました。
交通事故に遭った場合、後遺障害の認定は被害者の権利を守るための重要なステップです。適切な医療記録と証拠の整理、そして専門家への相談を行うことで、公平な補償を受けることができます。交通事故後の生活を守るためにも、後遺障害認定の重要性を理解し、準備を怠らないことが大切です。
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