気温が下がり始めると、「膝が冷えてズキズキ痛む」「朝、膝の動きが特に悪い」といった症状を訴える方が増えます。特に、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)をお持ちの方は、この時期に痛みが悪化しやすい傾向があります。
変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減り、炎症や変形が起こる病気です。「年のせいだから仕方ない」と放置せず、適切な対処をすることが、痛みの緩和と進行の予防に不可欠です。今回は、気温低下によって痛みが増すメカニズムと、専門家ができる効果的な対処法をご紹介します。
なぜ気温低下で膝の痛みが増すのか?
膝の痛みは、寒さや気圧の変化に非常に敏感です。気温が下がると、主に以下の理由で痛みが悪化します。
- 血行不良による痛み物質の滞留 寒さを感じると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。これにより、膝関節周辺の血行が極端に悪化します。血流が滞ると、痛みや炎症のもととなる物質が関節内に溜まりやすくなり、痛みが強くなります。
- 関節液の粘性増加 関節内には、軟骨に栄養を与え、動きを滑らかにする関節液があります。気温が下がると、この関節液の粘性が高まり、動きが悪くなります。結果として、膝の動き出しや階段の上り下りで、ゴリゴリとした摩擦や強い痛みを感じやすくなります。
- 筋肉の緊張と防御反応 寒さで無意識に体に力が入ると、太ももやふくらはぎの筋肉が硬く緊張します。この緊張が、すでに変形している膝関節にさらなる圧力をかけ、痛みを増強させてしまいます。
専門家ができる!変形性膝関節症への対処法
痛みを和らげ、進行を防ぐためには、「温める」と「負担を減らす」の二方向からのアプローチが重要です。
1. 専門的な温熱療法と血行促進
- 手技や温熱療法、深部に届く電気治療などで、関節周辺の血行を徹底的に改善します。これにより、痛み物質の排出を促し、関節液の動きを滑らかにする効果が期待できます。
2. 膝の負担を減らす「体の軸」の調整
- 膝の痛みの多くは、股関節や骨盤、足首の歪みが原因で、膝に偏った負担がかかっていることにあります。
- 東洋スポーツパレス鍼灸整骨院では、膝だけでなく、体の土台となる骨盤の歪みや、膝を支える太ももやお尻の筋肉のバランスを調整します。膝への負担を分散させることで、痛みの根本的な改善を目指します。
3. 筋力強化と正しい動作指導
- 膝を安定させるための太ももの筋肉(大腿四頭筋)やお尻の筋肉を、無理のない範囲で強化するトレーニング指導を行います。同時に、立ち座りや階段昇降時の正しい体の使い方を指導し、日常動作での膝への負担を最小限に抑えます。
まとめ:放置せずに、早めのケアを
変形性膝関節症の痛みは、寒い季節に悪化しやすいという特徴があります。痛みが強くなってからでは治療に時間がかかるため、「最近、膝が冷えて痛むな」と感じたら、症状が軽いうちに専門家にご相談ください。
東洋スポーツパレス鍼灸整骨院は、あなたの膝の状態と全身のバランスを詳細にチェックし、痛みのない快適な毎日を送るためのサポートをいたします。