10月に入り、朝晩の冷え込みが厳しくなるにつれて、「膝や肘、手首などの関節が痛む」と感じる方が増えてきます。特に涼しい時期になると、古傷や慢性的な痛みがぶり返しやすくなります。
この「寒さで関節が痛む現象」はよくありますが、単なる季節のせいにせず、放置しないでほしい理由があります。今回は、冷え込みが関節痛を悪化させるメカニズムと、その対策についてご紹介します。
冷え込みで関節痛が悪化する2つのメカニズム
気温が下がると関節の痛みが増すのは、主に体の防御反応と血行不良が関係しています。
1. 血行不良による老廃物の蓄積 体が冷えると、体温を逃がさないように血管が収縮します。これにより、関節周辺の血行が極端に悪化します。血液は酸素や栄養を運ぶだけでなく、痛みのもととなる老廃物を回収する役割も担っています。血行不良が起こると、老廃物が関節周辺に溜まり、神経を刺激することで痛みが強くなります。
2. 筋肉や関節包の緊張 寒さを感じると、私たちの体は無意識に身をすくめ、筋肉が硬く緊張します。関節を覆う**関節包(かんせつほう)**などの組織も硬くなり、関節の動きが制限されます。この状態で動くと、摩擦や負担が増し、すでに炎症を起こしている関節にさらなる痛みを与えてしまうのです。
なぜ「放置しないでほしい」のか?
「一時的なもの」と関節痛を放置してしまうと、以下のような悪循環に陥り、症状が慢性化・悪化するリスクが高まります。
- 痛みによる運動不足: 痛むから動かさない→関節周辺の筋力が低下する→関節の支持力が弱まり、さらに負担がかかる→痛みが悪化する、という悪循環に陥ります。
- 変形の進行: 痛みをかばうことで、膝や股関節といった大きな関節に偏った負荷がかかり続けます。これが長期化すると、変形性関節症などの症状が進行しやすくなります。
- 自律神経の乱れ: 慢性的な痛みは、ストレスとなり自律神経のバランスを崩します。自律神経が乱れると、痛みをコントロールする機能も低下し、痛みに過敏になってしまう可能性があります。
いますぐできる!関節痛を和らげるセルフケア
冷えによる関節痛を和らげるためには、とにかく「温めること」と「適度に動かすこと」が大切です。
1. 関節を温める
- 蒸しタオル: 痛む関節を蒸しタオルなどで集中的に温めると、血行が良くなり、痛みが和らぎやすくなります。
- サポーター: 寒い時期は、関節専用のサポーターなどで保温し、冷気から守りましょう。
2. 負担をかけないストレッチ
- 痛みが出ない範囲で、ゆっくりと関節を動かすストレッチや曲げ伸ばしを行いましょう。適度な運動は、関節液の循環を促し、栄養を行き渡らせる効果があります。
まとめ:体のプロの力で根本から改善
セルフケアを続けても痛みが引かない場合や、痛む頻度が増している場合は、体の土台となる骨盤や姿勢の歪みが関節に負担をかけている可能性があります。
東洋スポーツパレス鍼灸整骨院では、関節痛の原因となっている全身のバランスをチェックし、痛みの緩和だけでなく、関節に負担をかけない体づくりをサポートしてくれます。
冷え込む時期だからこそ、関節のサインを見逃さず、根本から体をケアして快適に過ごしましょう。