バックスイングで肩が引っかかる現象。インピンジメント症候群と肩の構造


ボウリングの投球動作において、バックスイングからフォロースルーへと腕を振り上げる際、肩の中に「カチッ」とした引っかかりや、ズキッとする痛みを感じたことはありませんか。この不快な現象の多くは、肩の内部で組織が衝突を起こす「インピンジメント症候群」と呼ばれるものです。

今日は、東洋スポーツパレス鍼灸整骨院の視点から、ボウラーを悩ませる肩の引っかかりの正体と、その背景にある肩の複雑な構造について詳しく解説します。


「インピンジメント」=「衝突」が起きるメカニズム

インピンジメントとは英語で「衝突」を意味します。肩の関節は、体の中で最も動く範囲が広い反面、非常に精密で壊れやすい構造をしています。

  • 狭いトンネルを通るインナーマッスル 肩の関節の上部には、肩甲骨の一部である「肩峰(けんぽう)」という屋根のような骨があります。その屋根と腕の骨(上腕骨)の間にあるわずかな隙間を、肩を支える大切な筋肉(回旋筋蓋=ローテーターカフ)や、クッションの役割をする「滑液包」が通っています。

  • なぜボウリングで衝突が起きるのか 重いボールを持って腕を大きく後ろへ振り上げるバックスイングでは、この狭い隙間がさらに圧迫されます。もし肩の関節が正しい軌道からわずかでもズレて動いてしまうと、屋根の骨と腕の骨の間で筋肉やクッションが「挟み込まれて」しまい、それが痛みや引っかかり感として現れるのです。


ボウリング特有のフォームが肩の軸を狂わせる

ボウリングの動作には、インピンジメントを引き起こしやすい独特の身体の使いかたがあります。

  • 過度な「力み」による関節の浮き上がり ボールを遠くへ放ろうとして肩に力が入りすぎると、肩の関節を安定させるインナーマッスルよりも、外側の大きな筋肉(三角筋など)が強く働いてしまいます。すると腕の骨が上方に引き上げられ、隙間がなくなって衝突が起きやすくなります。

  • 肩甲骨の動きのロック スムーズなバックスイングには、肩の関節だけでなく「肩甲骨」が自由に動くことが不可欠です。しかし、猫背のような姿勢や、背中の筋肉の強張(こわば)りによって肩甲骨が固定されてしまうと、肩関節だけで無理に腕を上げようとするため、インピンジメントのリスクが激増します。

  • 非対称な動作の蓄積 片手で重いボールを振り回し続けることで、投球側の肩だけが前方に巻き込まれた「巻き肩」の状態になりやすく、これが関節の正常な軌道を歪める原因となります。


肩の引っかかりを解消し、スムーズなスイングを取り戻すために

「肩が痛いから休む」だけでなく、なぜぶつかっているのかという根本的な原因に目を向けることが大切です。

1. 肩甲骨を「剥がす」準備運動

投球前に、両手を肩に置いて肘で大きな円を描くように回してください。このとき、肩甲骨が背中の中心に寄ったり、外側に開いたりするのを感じることが重要です。肩甲骨の可動域が広がれば、肩のトンネルにゆとりが生まれ、衝突を防ぐことができます。

2. バックスイングの軌道を見直す

無理に高く上げようとして腕が身体の後ろ側に回りすぎると、肩関節の構造上、衝突が起きやすくなります。自分の柔軟性に合わせた、関節に負担の少ない自然なスイングの軌道を確認することも、長くボウリングを楽しむための知恵です。

3. 「巻き肩」のセルフリセット

日常生活でも、意識的に胸を開くストレッチを行いましょう。胸の筋肉(大胸筋)が柔らかくなれば、肩の骨が本来の位置に収まりやすくなり、インピンジメントの発生を未然に防ぐことに繋がります。


東洋スポーツパレス鍼灸整骨院のアプローチ

セルフケアを行っても改善しない慢性的な引っかかりは、すでに肩の内部で組織が炎症を起こし、厚くなっている可能性があります。

東洋スポーツパレス鍼灸整骨院では、まず「なぜ肩が正しく動かないのか」を全身のバランスから分析します。肩そのものへのアプローチはもちろん、土台となる肩甲骨や胸郭、さらには背骨の「軸」を整える軸調整を行うことで、肩関節の隙間を物理的に確保します。

また、挟み込まれて傷ついた筋肉や滑液包の炎症に対しては、手技や物理療法を組み合わせて早期の回復を促します。ボウリング場の建物内という環境を活かし、皆様のフォームの癖を考慮した、現場ならではのメンテナンスを提供いたします。

バックスイングでの違和感を「年齢のせい」や「使いすぎ」で済ませてしまうのはもったいないことです。東洋スポーツパレス鍼灸整骨院で身体の軸をリセットし、痛みや引っかかりのない、軽やかで力強いスイングを取り戻しましょう。私たちは、皆様が最高のパフォーマンスでボウリングを続けられるよう、全力でサポートいたします。