交通事故は、突然私たちの日常を奪い、身体や心に深刻な影響を与える出来事です。事故直後は大きな怪我がなくても、数日~数週間たってから痛みやしびれといった症状が出ることもあります。私たち柔道整復師は、表面的な変化だけでなく、その裏に隠れた体の歪みや微細な損傷を見極めることに努めています。
今回は、柔道整復師の視点から「交通事故後の身体の変化」について解説し、どのような症状に注意すべきか、そしてその対応についてお伝えします。
交通事故直後は「無症状」でも安心できない
交通事故直後に「痛みがない」「動けるから大丈夫」と思ってしまう方は少なくありません。ですが、事故による衝撃は身体にとって非常に大きく、一時的な興奮やアドレナリンの分泌によって痛みを感じにくくなっているだけというケースが多々あります。
例えば、追突事故のような比較的軽微な衝撃でも、首や背中、腰には大きな負担がかかっています。その場では無症状でも、数日後に首が動かしづらくなったり、頭痛やめまいが出てきたりすることがあります。
これは、筋肉や靱帯、関節に微細な損傷が生じている証拠であり、早期の対応が必要です。
柔道整復師が注目する「身体の歪みと筋緊張」
交通事故に遭った方の身体を診る際、柔道整復師はまず全身の「バランス」と「筋緊張」を確認します。事故による衝撃は、身体の一部に急激な負荷をかけるため、左右の筋肉の張り方がアンバランスになっていたり、骨盤や背骨にズレが生じていたりします。
例えば、片側の首や肩だけが異常に緊張している場合、その周囲の筋肉にも負担がかかり、二次的な痛みやしびれの原因になります。また、骨盤のズレは腰痛や坐骨神経痛を引き起こすこともあります。
これらの変化は、レントゲンやMRIでは見逃されがちです。だからこそ、手技による触診や徒手検査ができる柔道整復師の目が重要になってきます。
よくある症状とそのメカニズム
交通事故後に多く見られる症状として、以下のようなものがあります。
- 頚椎捻挫(むち打ち症)
頭部が急激に前後に振られることで、首の筋肉や靱帯に損傷が起こります。痛み、頭痛、めまい、吐き気、しびれなど、症状は多岐にわたります。 - 腰痛
腰部に不自然な力がかかることで、筋肉や椎間関節が炎症を起こし、痛みが発生します。長期間続くと、慢性腰痛に移行するリスクも。 - 肩こり・背中の張り
衝撃により、肩甲骨周辺の筋肉が過剰に緊張。特に事故後のストレスも加わり、慢性的なこり感につながります。 - 自律神経の乱れ
事故による心理的ストレスと身体の歪みが複合し、自律神経のバランスが崩れることがあります。不眠、動悸、食欲不振、イライラなどの不定愁訴が出ることもあります。
適切な施術と通院の重要性
柔道整復師による施術は、事故によって乱れた身体のバランスを整えることに主眼を置いています。手技療法や物理療法を用いて、筋緊張を和らげ、関節の可動域を正常に戻し、血流や神経の働きを促進します。
また、通院頻度も重要です。痛みが軽減したからといって途中でやめてしまうと、後遺症として痛みが残る可能性があります。特に、保険会社に対して後遺障害認定を申請する場合、通院履歴や施術内容は重要な証拠になります。
そのため、症状が軽く感じられても、専門家の指導のもとで継続的なケアを受けることが大切です。
「後遺障害」を防ぐためにできること
柔道整復師として、後遺障害をできるだけ防ぐために大切にしているのは「早期の対応」と「正しい評価」です。
放置していると筋肉や関節が固まり、症状が慢性化してしまうこともあります。また、時間が経てば経つほど、事故との因果関係を証明しづらくなるため、医師の診断と並行して、柔道整復師による評価・施術を受けておくことが重要です。
必要に応じて、整形外科や弁護士との連携も行いながら、患者様が不利益を被らないようサポートしていきます。
まとめ
事故のあとこそ、専門家の目が必要です
交通事故後の身体の変化は、本人が気づかないうちに進行していきます。「痛くないから大丈夫」と思っていても、実際には深部の筋肉や関節がダメージを受けていることが多々あります。
私たち柔道整復師は、身体の繊細な変化を見極め、後遺症が残らないよう早期からアプローチします。もし交通事故に遭われた際は、どうか自己判断せず、専門家の力を借りてください。
症状が軽いうちの対応こそが、将来の健康を守る第一歩となります。
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