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交通事故でよくある後遺障害とその種類

交通事故は一瞬の出来事でありながら、その後の生活に長期的な影響を与えることがあります。なかでも「後遺障害」は、事故のケガが完全には治らず、身体や精神に何らかの障害が残ってしまう状態を指します。後遺障害が認定されると、損害賠償額に大きく関わるため、その種類や特徴を理解しておくことは非常に重要です。この記事では、交通事故で発生しやすい後遺障害と、その代表的な種類について解説します。

 

後遺障害とは?

後遺障害は、治療を続けても症状が固定し、これ以上の改善が見込めない状態を指します。医学的には「症状固定」と呼ばれ、その時点で残っている障害や不具合が後遺障害として評価されます。
自賠責保険や任意保険では、後遺障害は等級ごとに区分され、1級から14級までの等級によって損害賠償額が異なります。等級が低いほど軽度、高いほど重度の障害という位置づけです。

 

交通事故で多い後遺障害の種類

むち打ち症(頸椎捻挫)による神経症状

交通事故で最も多い後遺障害の一つが、むち打ち症による首や肩の痛み、しびれ、頭痛などの神経症状です。特に追突事故で発生しやすく、長期間症状が続く場合は後遺障害14級9号や12級13号に認定されることがあります。
軽視されがちですが、日常生活や仕事に支障をきたすケースも多く、診断や治療記録をきちんと残すことが重要です。

 

 関節の機能障害

骨折や靭帯損傷などの重傷を負った場合、関節の可動域が制限される後遺障害が残ることがあります。
例としては、肘や膝が曲がりにくくなる、肩が上がらないなどがあります。これらは等級上位に該当することもあり、生活の質に大きな影響を与えます。可動域測定は医師の正式な診断で行う必要があります。

 

視力や聴力の障害

事故による頭部や顔面の損傷で、視力や聴力が低下するケースもあります。片目や片耳のみの障害でも等級認定の対象になり、失明や高度の聴力損失などは重度障害として扱われます。
これらの障害は、運転や仕事の継続に直結するため、社会生活への影響が大きいのが特徴です。

 

外貌の醜状(きずあと)

顔や首など露出部分に大きな傷跡や変形が残る場合、外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)として後遺障害に認定されることがあります。男女や年齢によって評価基準が異なり、見た目の影響だけでなく心理的負担も大きい障害です。
形成外科での診断や、事故後からの写真記録が認定の際に重要となります。

 

高次脳機能障害

交通事故による頭部外傷で脳が損傷し、記憶力・判断力・感情のコントロールなどに支障をきたす障害です。外見からは分かりにくいため、家族や周囲が変化に気づくこともあります。
高次脳機能障害は重度とされることが多く、専門医の診断やリハビリ経過記録が不可欠です。

 

後遺障害の認定手続きの流れ

後遺障害の等級認定を受けるには、医師が作成する「後遺障害診断書」が必要です。
手続きの流れは以下の通りです。

  1. 症状固定の診断を受ける
  2. 医師に後遺障害診断書を作成してもらう
  3. 保険会社または自賠責保険に診断書や証拠を提出
  4. 調査事務所による審査
  5. 認定結果の通知

この過程で、診断内容や提出資料が不十分だと、適切な等級が認定されない可能性があります。

 

後遺障害認定で大切なポイント

  • 治療経過を詳細に記録する
     診察日、症状の変化、痛みの程度などを日記のように残すと有効です。
  • 検査データや画像を保存する
     レントゲン、MRI、CTなどの画像は客観的な証拠になります。
  • 専門医や弁護士に相談する
     医療面・法律面の双方からサポートを受けることで、適正な等級認定が期待できます。

 

まとめ

交通事故後に残る後遺障害は、見た目や身体の動きだけでなく、精神面や社会生活にも大きな影響を及ぼします。
むち打ち症のように軽く見られがちな症状でも、長引けば生活の質を下げ、損害賠償にも関わる重要な問題です。
事故直後から診断記録や証拠をしっかり残し、必要に応じて専門家に相談することが、自分の権利を守るための第一歩です。
後遺障害の種類と特徴を理解し、適切な対応を取ることで、納得のいく補償を受ける可能性が高まります。

 

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