テニス肘やゴルフ肘と言われている上腕骨外側・内側上顆炎についてご説明いたします
簡単に言うと肘関節の腱付着部障害の総称です。
・成長期にみられるものと成人にみられるものがある。
・成長期→小学校高学年~中学生にみられる。
骨性の成長に比べ筋の伸長が劣るので腱付着部へのストレスが大きくなりおこる
・成人→テニス肘・ゴルフ肘と呼ばれている。男性より女性に多い。
スポーツに関係なく40歳前後に生じることもある。
腱の変性によるもの
外側上顆炎
タオルや雑巾を絞る動きで肘関節外側に痛みがでる
検査→トムゼンテスト・中指伸展テスト
X線では骨棘や変性した腱に石灰化を認めることがある。
内側上顆炎
検査→前腕回外位で手関節を伸展
成長期ではX線で内側上顆の骨硬化をMRIで腱の肥厚を認めることがある。
成人ではX線で内側上顆の石灰化をMRIで腱の変性を認めることがある。
・治療→保存療法,手術
保存療法→安静が第一。
軽快まで数ヶ月を要することが多い。
繰り返されるストレスのみでなく、持久力の低下や筋柔軟性の低下も一因と考えられるため筋力訓練やストレッチも効果有り。
手術→多くは保存療法で治癒し手術はまれです。
保存療法で効果が無いときは腱の変性が強いとみて手術(関節鏡)をする。
・上腕骨外側上顆には長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋(手首を伸ばす),回外筋(手首を小指側に回す),総指伸筋(指を伸ばす)などが起始している。
・上腕骨内側上顆には尺側手根屈筋・橈側手根屈筋(手首を曲げる),浅指屈筋(指を曲げる),円回内筋(手首を親指側に回す),長掌筋などが起始している。
安静にしていると筋力は低下してしまうので上記の筋肉をストレッチ・トレーニングすることが大切です。
ストレッチ
リバースリストカール
リストカール
次回は『内反肘・外反肘』についてご説明します!
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