今日は肩の中でも特に野球の怪我に多い「インピンジメント症候群」についてお話します。
- インピンジメント症候群について
「インピンジ」と言うのは衝突、症候群といのは病名で言うと「衝突病」という事になる。コッキング期からフォロースルー期に起こりやすい。またエクスターナルインピンジメントとインターナルインピンジメントの2種類がある。
- 2種類のインピンジメントについて
☆エクスターナルインピンジメント・・・肩関節で骨に腱板と滑液包が衝突すること
☆インターナルインピンジメント・・・肩関節で骨に土手のように付着している関節唇が衝突すること
- 原因
☆エクスターナルインピンジメント・・・生まれつき骨が変形している場合や骨に骨棘が出来ている場合がある。その他に加齢による腱板の変性や血行不全なども原因として挙げられる。
☆インターナルインピンジメント・・・前方の不安定性と後方の関節包が固く内旋動作に影響が出てくる。また肩甲骨の十分な引き付けができないことが原因として挙げられる。
- 症状
☆エクスターナルインピンジメント・・・肩の挙上時に痛みや引っ掛かり感があり、ある角度の範囲での動きが制限される。
☆インターナルインピンジメント・・・投球動作時で肩に痛みがある、肩に引っ掛かり感や不安感があり音がする。
- 関与する筋肉
☆エクスターナルインピンジメント
トレーニング☞前鋸筋、小胸筋
スキャプラエクササイズ
☆インターナルインピンジメント
トレーニング☞棘下筋、棘上筋、小円筋、肩甲下筋
小円筋・棘上筋・棘下筋・・・肩関節外旋、上腕外転
肩甲下筋・・・肩関節内旋、上腕内転
- 治療法
☆保存療法・・・安静にする
☆手術療法・・・関節鏡下肩峰下除圧術
■次回は「外反肘」「内反肘」についてお話します。